「働きたくない!」米国から日本へやってきた『FIREムーブメント』とは

会社員
会社員

なんか最近FIREって単語をよく目にするんだけど・・・

テンナイン
テンナイン

説明しましょう!

FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略で、日本語にすると「経済的自立と早期退職」になります。

超簡単に言うと、なるべく早く会社をやめて、あとの人生、働かずに生きていく。
それがFIREです。

FIREムーブメントは2010年ごろ、米国でにわかに盛り上がり始めました。

ここではFIREという言葉をはじめて知ったという人に向けて、なるべくゼロからわかりやすく解説いたします。

スポンサーリンク

FIREってなに? 読み方は?

FIREの読み方は、英単語「炎」と綴りが同じなのもあってファイアと読みます。

ちょっと余談ですが、英語で「クビだ!」を意味する単語もFIREです。
「お前はクビだ!」も「会社なんてさっさと辞めてやるぜ!」もFIREだなんて、なんともしゃれてますね。

そしてFIREとは詰まるところ、ライフスタイルの1つです。

  • がむしゃらに働いて億万長者を目指すのも
  • 稼いだお金で高級ワインのコレクション揃えるのも
  • どことも知れぬ土地で原始人みたいに暮らすのも

どれもライフスタイルの1つです。

ではFIREというライフスタイルはどんなものか? 答えは次のようになります。

  • 可能な限り収入を貯蓄にまわし
  • 貯蓄したお金を株や債券などに投資して利回りで増やす
  • 資産が十分に積み上がったところで早期に会社を退職する
  • あとは積み上げた資産を使って、働かずに暮らす
会社員
会社員

なんだ・・・働いてるときに貯金して、仕事やめたら貯金を取り崩して暮らすなんて当たり前じゃないか

テンナイン
テンナイン

超するどいツッコミ! でもその通り!
だから次にお話しすることが、FIREが持ち込んだ新しい概念になります

貯めた資産が減らない? FIREムーブメントが広めた4%ルール

仕事をやめたあと貯金を食い潰していくのでは、普通の退職と変わりません。
貯金はいつか底をつき、再び働かなくてはならない日が来ます。

しかしFIREという考えで新しかったのは、資産を減らさず取り崩す方法があるということでした。

もう完全にお前は何を言ってるんだ? って思われるでしょうが、これはアメリカのトリニティ大学が1998年に発表した論文を元にしています。
トリニティスタディというもので、原文(英語)は下記のリンクから読めます。

この論文の結論から4%ルールに関わるところだけ引用すると次の通りです。

For stock-dominated portfolios, withdrawal rates of 3% and 4% represent exceedingly conservative behavior.

(株式が多めのポートフォリオにおいて、3%や4%の引き出し率は非常に保守的なふるまいを示した)

Retirement Savings: Choosing a Withdrawal Rate That Is Sustainable(Philip L. Cooley, Carl M. Hubbard and Daniel T. Walz)テンナイン訳


この非常に保守的なふるまいというのが、つまるところ資産がなくならなかったという意味で使われています。

詳しくは別記事にて解説しています。

ざっくり計算ですが、年間生活費が300万円なら7,500万円、年間生活費が200万円なら5,000万円あればいいということになります。

この額を難しいと思うか簡単と思うかは人それぞれですが、少なくとも4%ルールによってアーリーリタイア(早期退職)に明確なゴールが与えられたのは確かです。

FIREムーブメントが盛り上がっている1番の理由は、4%ルールが広まったからだと私は思います。

米国におけるFIREムーブメントの歴史

ちょっと雑学ちっくな話ですが、日本はまだまだFIREに関する書籍も少ないので、より深くFIREを理解したいと思われたのなら、以下に紹介するサイトや本に触れてみるのもいいかと思います。

アメリカのWikipediaによると、FIRE誕生は古くても1992年になるようです。

それでも考えとしては30年経っていないわけで、米国にせよ新しいライフスタイルだということがうかがえます。

1992年に発刊されたVicki Robinさんのベストセラー本『Your Money or Your Life』が発祥とされており、続いて2010年のJacob Lund Fiskerさんによる『Early Retirement Extreme』で確固たるムーブメントになりました。

2011年には倹約による早期退職というテーマを扱った『Mr.Money Mustache』というブログが始まり、ミレニアル世代(1980年〜90年代生まれ)を中心に支持されていきます。

日本だと節約・倹約・もったいない思想は非常に馴染みある思想ですが、借金上等の米国ではかなり新鮮なコンテンツだったんじゃないかなと想像します。

他にも日本でも発刊された『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』の著者Grant Sabatier(グラント・サバティエ)さんが、前出のVicki Robinさんと協力してFIREの方法論や考え方を具体化、洗練化していきました。

2020年にはFIREを目指す男女の出会い系サイトなどもできはじめたそうです。

テンナイン
テンナイン

どこぞのオンラインコミュニティも「つくりたい!」とか言ってたな・・・

米国に遅れること30年|日本におけるFIREムーブメントはじまる

そして2020年、三菱サラリーマンこと穂高唯希さんが早期退職(アーリーリタイア)を達成し、FIREという名を冠した本を出版されました。

これを受けてYoutuberやブロガーがこぞってFIREについて解説をはじめ、2020年は日本のFIRE元年とも言える年になったのではないかなと思います。

まとめ|日本のFIREムーブメントは始まったばかり

以上、FIREムーブメントとは何かについて解説してきました。

まとめるとFIREとは

  • なるべく早く資産を築いて、あとは働かずに暮らそうというライフスタイル
  • 資産の4%=年間生活費がFIRE達成の目安になっている(4%ルール)
  • 1992年にアメリカで生まれ、今なお盛り上がり続けているムーブメントで
  • 2020年は日本のFIRE元年とも言える年になった


今後日本でもFIREを達成する人や、日本の環境にあわせたFIREの最適な手法の情報発信が増えてくると思います。

もし定年まで会社に勤めるのはちょっと嫌だな・・・と感じているのでしたら、FIRE関連の情報にちょっとアンテナ立てておくといいかも知れません。

かくいうこのブログも、子持ち共働きでFIREするために役立つ情報を順次発信していこうと思っていますので、参考にしていただけると嬉しいです。ではでは。

タイトルとURLをコピーしました